働き詰めの会社員生活から個人事業主兼業主夫に。家族との時間を大切にする人生を/坪井 博一(つぼい ひろかず)さん《ライフシフターNo.002》

プロフィール

・個人事業主(インターネットリサイクルショップ経営)兼業主夫

東京都葛飾区在住。44歳。妻(年上 会社員)、長女(8歳 小学校3年生)、次女(5歳 保育園年長)の4人暮らし。インターネットリサイクルショップの経営を中心にインターネットビジネスを行っている。自分が出来る範囲で、縛られず、自分のペースで仕事をすることが基本。仕入れに出かけることもあるが、家で作業する時間の方が多く、早朝や家事育児の空き時間に働いている。しかしながら、あくまでもライスワークであり、現在のところ、育児家事の時間を削ってまで稼ごうとは考えていない。契約社員時代よりも収入は多い。
好きな本は、『君たちに明日はない』垣根涼介著。
http://307.tokyo/

ライフシフトする前は、転職を繰り返し、直前は派遣社員でした。
長女が生まれたころは、残業がほとんどなく快適に仕事をし、平日は育児に家事にと積極的にこなし、休日は家族で遊びに出かけていました。ところが、希望していない本社に転属になってからひどい状況に変わり、契約更新するたびに「残業しないと契約更新しない」「休日出勤しないと契約更新はしない」とその度毎に条件が悪くなっていきました。

その後は、毎日のように終電まで残業、休日出勤も月に1回からどんどん増えて月に4~5回となり、振り替え休日を取れるはずが取れなくなり、家族との時間もなくなり家には寝に帰るだけという状況で、肉体的にも精神的にも苦しくなりました。

「今のままでは自分も家族も今以上の幸せはない」と思うようになった時にライフシフトを考えはじめ、そんなときに、東日本大震災が起きました。

職場を変えなければ家族を幸せにできない! とライフシフトを決意

その日はたまたま、娘が風邪をひいて妻と娘が家にいましたが、連絡がつかない状況に。私自身、阪神大震災で被災した経験があったので、すぐに帰りたかったのですが、電車が動き出すまで会社を出ることは許さないと足止めを食らいました。仕事にもならない、周りの人たちはゲームを始めたり、出来ない仕事をしているふりをしたり。そんな風景を見ていたら、そんな人間たちになりたくないと心底思ったのです。

今日は休みでもいい、お金もいらないから今すぐに帰らせてくれ、家族が家具の下敷きになっていたり妻が倒れていたらどうするんだと訴えましたが拘束され、結局、17時過ぎに「自由にしろ。責任はとらない」と言われ、豊洲から亀有の自宅まで歩いて帰りました。

翌週出社し、妻子のある社員の人たちの誰も帰っておらず泊まり込んでいたことを知り、ここにいたら人間としてダメになってしまう、家族を今以上に幸せにできない上に、今のままでは、妻や子どもを守ることもできないと、会社を辞めライフシフトすることを決意。手掛けていた仕事を片付け、2か月後に退職しました。

妻の稼ぎだけで生活は回るものの、ライフシフトすることに最初妻は不安がっていました。そこで毎月の生活費に関しては今まで通り払うこと、半年間やって稼げないようなら会社員に戻る事を条件にして、ライフシフトを決めました。育児に関して言うと、保育園の送り迎えはもちろん、常に長女優先で生活していたので、とっても濃密な時間を過ごせたことを嬉しく思っています。

肉体面、精神面ともに健康に。考え方もポジティブに!

個人事業主兼業主夫となった今、肉体面、精神面ともに、健康な平常に戻った感じがしています。
子どもたちと一緒に早寝早起きし規則正しい生活になり余計なストレスがなくなったせいか、以前は1ヶ月に1~2度は風邪をひいたり、熱を出したり、具合悪くなったりして寝込んでいましたが、ライフシフトをした後は、体調が悪くなることも、寝込むようなことも、ほぼなくなりました。心に余裕があるせいか、ネガティブに考えることもなくなり、常にポジティブでいられます。さらにはライフシフトしてすぐに、妻が妊娠して、次女が生まれるという嬉しい出来事もありました。

今ではより時間を大切に考えるようになりました。徐々に時間管理にも慣れてきて、自分自身が学ぶ時間も取れるようになり、仕事をしていた時よりもすべての面で確実にスキルアップしていると確信しています。

家事育児中心に生活が回り、空き時間にライスワーク、葛飾区の審議委員、小学校のPTA、図書ボランティア、パパ会、子育て支援関連活動、子育てイベントに主催者側で参加したり、最近ではパパ講座などをはじめとした講師もさせていただき、毎日が学びと充実した幸せな日々です。

家族で遊べる今の時間を大切にし、家族のために、地域のために、自分にできることを積極的に行いたい

今後の目標は、「今よりも、もっと楽しく、もっと幸せに」。
まずは、娘たちと遊べる、家族で遊べる今の時間を大切にしていきたいと思っています。
その上で、妻、娘たちはもちろん、娘の友達も家族も、地域も、みんなが、ニコニコしていられるよう、自分のできることを積極的にしていきたいと考えています。
そのために、今の自分に足りない部分を、学び、様々な人たちと交流し、自身を成長させていきたいと努力しています。

また、娘たちが成長し、私が関わることが少なくなってきたら、妻との時間を大切にしつつ、ライスワークをより効率化し、生活の心配はせずに自身のライフワークとしての活動を自分のやりたいようにやり続けていきたいと思っています。

私は38歳の時にライフシフトしましたが、ライフシフトする際、それまでの人生の棚卸をしました。今から生きていく自分の未来のために、家族の未来のために、今から自分がどう考え、どう行動するのか、頭の中で整理しました。

このまま進んでいけば、今よりも幸せで楽しい未来が待っているのか?
それとも、今のままでは、明るい未来が見えないのか?それなら、どうしていけばいいのか?
ライフシフトを考えているのであれば、まずは自分のこれまでの人生を全部振り返ってみてください。行動を伴いながら、学びながら、今を変えていくことを心がけて生き方を少しずつ変えていけたら、素敵なライフシフトになるのではと思います。