子宮頸がんの告知で死を意識。「後悔しない人生を生きる」ためのライフシフトを模索中/田中公美(たなかまさみ)さん《ライフシフターNo.20》

プロフィール

・現在専業主婦(2018年春より前職へ復帰予定)

・岡山県在住。38歳。家族構成は、夫、18歳長女、14歳長男、7歳次女。2015年の春、「子宮頸がん」の告知を受ける。今まで「何もやっていなかった」事に気付き、「後悔しない人生を生きる」事を決意。そこで、がん保険の一部を使い、昔から受けたかったメイクセラピスト養成講座等を受講し、沢山のかけがえのない恩師や仲間と出会う。

また、今まであまりしてこなかった勉強もしてみようと思い、簿記を猛勉強。

その他、子供の頃からの夢だった「美容部員」として勤務したり、子宮頸がんの啓発活動団体の事務局スタッフとして「東京↔岡山」でのリモートワークに挑戦したりと、子宮頸がんになってからの約2年間で様々なことを経験。その経験の中でこれから自分が進むべき道に気づき、2018年春より前職(スーパーマーケットの営業企画)に復職予定。

座右の銘:「人生、笑ったもん勝ち」
子宮頸がんで入院する時に娘が贈ってくれた言葉。「どんなに辛い事があっても、笑っていよう。笑顔の先には必ず幸せがある」と勇気づけてくれ、病気に立ち向かう事ができた。

広島県のスーパーマーケットの本社で、販促計画の企画立案や折り込みチラシの制作、店内販促物の企画制作など営業企画の仕事を9年間務めてきました。

朝は5時半に起床し、主人と長女のお弁当を作り、主人と長男を送り出し、次女を保育所、長女を学校に送った後、8時半から出勤。仕事が終わった後は、買い物と保育所に次女のお迎え。帰宅後に、夕食作り、子ども達の世話、次女の寝かしつけで、自分が寝るのは0時過ぎ。

自分の時間はほとんど持てない毎日の中で、3人の子ども達の育児と家事、仕事の両立は大変でしたが、仕事にやりがいを感じていたため、苦痛を感じる事は無いものの、自分を振り返る時間はなく、ただただ毎日がめまぐるしくあっという間に過ぎていきました。

突然のがん告知、人生で初めて「死」を意識

2015年の春、「子宮頸がん」の告知を受けました。
あまりに突然の出来事に、人生に絶望し恐怖と不安の中で、命を守る為の選択は一つしかなく、3人の子ども達を育んだ子宮は全て摘出するしかありませんでした。

人生で初めて「死」を意識した時、心の中は後悔ばかりでした。沢山の後悔がいくつもいくつも、頭の中をぐるぐる巡りました。人生の中で自分に対して「何もやっていなかった」事に気付き、人生を後悔しました。

何をするにも「後悔しない選択」を。積極的に様々なことに挑戦

「でも、後悔しても現実は変えられない。だったら、自分の人生をきちんと選択して、絶対に後悔のない人生を生きよう。」そう決めました。

治療の為の休職後、職場復帰もしましたが、体力が思うように戻らず1年後に退職。

退職後は家族最優先はもちろんですが、自分の事も大切にしたいと思い、興味のある事には積極的に挑戦しようと決めました。

「辛く、苦しく、痛い思いをして頑張ったのだから、自分の為にも使おう」と思い、がん保険の一部でメイクセラピスト養成講座、インストラクター養成講座、パーソナルカラー講座を受講。簿記を猛勉強したりもしました。

子供の頃からの夢だった「美容部員」として化粧品メーカーにも勤務しましたし、子宮頸がんの啓発活動団体の事務局スタッフとして「東京↔岡山」でのリモートワークにも挑戦しました。
この経験は本当に大きなもので、何の変哲もなかった私の人生では考えられない様な経験を沢山させてもらい、素敵な出会いが沢山ありました。

どれも、病気になる前の私では考えられない経験で、「とにかく挑戦してみよう!」と外に出てみたからこそ、得られた出会いや経験でした。現在は、一通りの「やってみたかった事」に挑戦し、沢山の出会いと経験の中で気づいた自分の進むべき道(前職へ復帰)が決まったので、残り少ない専業主婦の時間を、子ども達との時間をゆっくり持ったり、ヨガ教室に通ったり、カフェで大好きなコーヒーを飲んだり、大切にしながら過ごしています。

主人も子ども達も心から応援してくれています。
むしろ、私が積極的にいろんな事に挑戦する姿を喜んでくれ、子ども達にも良い影響があるように思います(例えば、子どもも色んな事に挑戦するようになったり、最後まで諦めないようになりました)。

何をするにも「後悔しない選択」をする様になった事で、無駄が減りました。
時間を大切にする様になり、一つ一つの出来事の意味を考える様になり、全ての出来事がとてもかけがえのない事に感じ、幸せを感じることが増えました。
もし、明日死ぬとしても、今の私なら前ほど人生に後悔しないと思います(とは言え、まだまだやりたい事が沢山あるのでまだ死ねません。笑)。

「後悔しない人生を生きる」。自分自身はもちろん、家族や大切な人にもそうして欲しい

今後の目標は、「後悔しない人生を生きる」事です。
それは、自分自身はもちろん、家族や大切な人にもそうして欲しいと願います。
そして、今後、沢山の方に伝えていきたいと考えています。でも、具体的にどうしたらいいのかは、まだ分かりません。

ただ、まずは私自身が体現していく事が大切だと考えています
私は病気をしたからその大切さに気づく事ができました。でも、できれば病気はしたくありませんでした。
病気になったから、私は色んな事に気づく事はできたけれど、でも、病気になった事に感謝はしていません。

だからこそ、私のような経験をする事なく気づいて欲しいと思っています。
私はライフシフトの真っ最中!模索はまだまだ続きます。